4月1日

にゃはは
朝、新聞を読んでいると近々見かけた名前が出ていました。あっ!あの人だ!「矢原繁長展」にふらりと入ってきた人物です。酒の臭いがして言動が怪しいのです。だのに芳名帳には名前を書いて出て行きました。しかも二日後にも来てやはり名前を書いて出て行きました。それで見かけた名前だと思い出したのです。新聞には「無銭宿泊の疑い」と載っていました。
アーケードのある商店街に居た頃のことです。何となくサミーデヴィスジュニアに似た人物が見え織田広喜の絵を予約して帰られました。いい織田広喜ですねぇとコメントもされ何となく都会的な香りがして言動もスマートです。旅の途中なので後で送金します、その後で絵を送ってください、とのことでした。が、送金はありませんでした。
今の場所に移って間もなくのころにも似た話がありました。私は競馬関係の仕事をしていますが友人はみんな金廻りがよくこういう絵画を好きなんです、今から、その彼に会うから連れて来ます、喜ぶと思いますよ、と言われて出ていきました。その人物も二度と現れませんでした。
どれも実害は無かったのですが、こんな通り掛かりの人でも絵がお好きな人は買ってくださるんだ!と若かった店主は嬉しかったです。二度と来ない町で冷かして帰ろうと思われたのでしょうね。今なら適当に応酬できます。

     四月馬鹿病めど喰はねど痩せられず    加藤 知世子