安藤義茂 刀画制作時代

081208

画家安藤義茂の評価はこの独創的な「刀画」によるところが多い。勿論基本的に描く力があってのことだが、鬼神のように描き込む彼の体質にもっとも合っていたのだろう。
空襲警報も無視、台所の薬缶を火達磨にするなど、異常なほど描き削りまた描くことに打ち込んでいたという。
描きためられた刀画の作品を中心に昭和24年4月画家伊原宇三郎の世話で東京、日本橋北荘画廊で個展を開催し、画壇にすさまじい反響を呼び一躍洋画壇の寵児になる。

7月には京都、丸物百貨店華畝会展で刀画の特別展観を催しまた好評を得る。
昭和25年3月、朝日新聞社主催第一回秀作美術展に「少女」(刀画)が選抜展示され,
つづいて第四回第二紀会に出品しグランプリ受賞。
昭和26年1月、第二回秀作美術展に「二人の少女」(刀画)が選抜展示され、第二紀会会員になる。
だが、画家安藤の名声を高めることになったこの三年間の美術界の激しい動きを、彼は自分が画道に精進するための障害になると痛感したのだった


Posted by R子 2008年12月09日 21:12
待ってました!
久しぶりに更新されましたね。楽しみにしてますよ!