西条市氷見上町の住吉屋森邸で三月の月次釜が芥禮会の当番で催されました。以前は古い庄屋の家で住む人も居ないと氷見の友人から聴いて外から眺めただけでした。近年、すこしづつ手を入れて見学会も行われています。
受付を済ませ待合へ、懐かしい火鉢には藁灰が敷かれています。
本席では山本先生のお正客、王至森寺の瀬川大秀師のご亭主で和やかに会話が進みます。次客に座らせていただいた店主には黄瀬戸の替茶盌です。何と池西剛さんのものでした。瀬川師に「集門」の銘を付けていただいたとのこと。今日の芥禮会の皆様に相応しいものですね。
釘隠しは亀、そして和釘が遣われています。
手水鉢で水を使うと水琴窟になっていて可愛らしい音がします。畳の便所、壁の落書き。
今日はこの住吉屋の案内をしていただけます。裏に出ると大きな納屋や蔵。蔵は何棟もあったそうです。
灯篭も興味深いものばかり。
大きな梅の古木、さすがですね。3枚目、先ほどお茶をいただいた座敷を庭から見ています。
西条藩、小松藩、松山藩のお殿様をお招きしたとあり御成門は立派です。瓦にも夫々家紋が施されています。現在の建物は天保12年(1841年)六月吉日の棟板が発見されたことにより170年余の年月が経っているということになります。
氷見の有志の方たちに依って毎月第2土曜日の午前中のみ見学ができます。連絡先(090-7144-8275)近藤様まで。
住吉屋 森邸
ぎゃらかわBOX 2017-03-05