過日、美術愛好家のNさんが「骨董 古美術の愉しみ方」という本を持って来られた。
正確にいえばその本中で、仲畑貴志という日本を代表するコピーライターが述べている「骨董は楽しい。正しく言うと、つらい」という箇所をわざわざカラーコピーして一緒に持って来られていて、Nさん、これまさしくわたしの心情ですといわれる。
気に入った絵画や陶器を見てしまうと、後は、さぁ早く決めないと誰かに持っていかれるよ、と脅迫観念が芽生えてくるというのです。
この感覚、画廊としては有り難い限りですが実はNさんのような方はめずらしいのです。
4月に発刊されたばかりのこの本、骨董好きの方でなくてもおもしろいですよ。