その徳利は、画廊を始めた直後に大阪の画商から持ち込まれた安藤義茂の作品を初めて見たときと同じ高揚感を抱かせてくれ、個人的に買い集めようと思った。
が、画廊の仕事を始めてみると個人的に興味のあるものを手に入れる余裕など一切なく、まして安倍先生の作品も普段は拝見できる機会すらなかった。
ただ、幸運だったのは先生のアトリエが隣町にあり、時おり先生が画廊に立ち寄られ、先生と焼き物や絵画の話をする機会に恵まれたことだった。
画廊に展示している絵を熱心に眺め、気になる絵には必ずその作品の急所(短所長所を含め)を突くワンポイントの批評をされた。その指摘の仕方は駆け出し画商のぼくには大いに参考になった。
画廊の仕事~安倍先生との出会いー?
美派・この逸品 2010-03-16
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